𓅿情緒不安定OLの備忘録 ☄︎

映画、本、海外ドラマ、旅行 など

VIVARIUM(ビバリウム)

ステマツイートを見かけて面白そうだったので仕事帰りに観に行くことにした。
公開してまだ5日くらいなのに既にレイトショー、しかもグランシアター。若干不味い予感はしたが興味のほうが勝った。



日本語吹き替えはなさそうだが、登場人物がもの凄く少ないし、小難しい事は一切出てこないので洋画が苦手な人にもおすすめ。??
(※15R)

開始早々自らネタバレするスタイル。まぁ、公式のあらすじでもネタバレされているけど。

始終不気味、だけど何か全部お洒落。
既視感あるな~と思いつつ、観終わった後に公式サイトを読んだら「ルネ・マグリッド」に影響を受けているらしい。なるほど納得。
ルネ・マグリッドの世界に一般人が迷い込んだらこんな映画になると思う。なっている。






/ここからネタバレありの感想/


何これ、何この映画。
サイコスリラーだと思って観に行ったのにめっちゃSF!超絶SF!縁石めくった時声出しそうになった。何の救いもないし頭抱えるよ…

てか”マーティン”は結局何者?喉がカエルみたいに膨らんだけど、本当の姿は人間の見た目じゃないのか?
あのヨンダーは異世界だとして、じゃあ異世界カッコウ的な生き物ってこと?
めっちゃコスパ悪っ!わざわざ人間世界に行って人間連れて来なきゃ成長できないの?だとしたらどうやって生まれてきてるんだろう?
しかも割とすぐ死ぬ。あ、すぐ死んでしまうから子供の面倒は見られないってことか。

マーティンが異世界化け物野郎なのに日産キューブに乗っていることがちょっとちぐはぐで面白かった。


縁石めくった後、地下室みたいな感じの所に入って、そこからぼよぼよの世界に入って主人公たちと同じような境遇の人間たちが出てきたけども。
あれは過去の出来事?でもこちらを認識していた人もいたから同じ時系列で違う空間?
家の番号が9だったけど、他の空間のヨンダーには違う番号振り分けられてるとか?


トムは地面を掘った土ぼこりで肺がやられて死んだ、ということだと思うけど、掘り始めた時から(マスク代わりの布巻けよ)とずっと思っていた。
体調が悪くなっても絶対に口をふさがないマン! だったので頭の悪さに引いた。それしとけばすぐには死なんかったやろ。
そういう社会へのメッセージ?目の前の物しか見えなくて自分や周りを省みない人いるよね、ってことが言いたいの?いるけど。


自分はこの状況に陥った時、あの化け物に少しの情や母性が湧くのだろうか。湧いたからジェマは世話していたし、時に笑ったりしていたんだよね。


マーティン役の子役くんとても演技がうまい。
あと、エンドロールで気が狂うかと思った。あの主題歌?頭おかしい。

MAMA

あるワンシーンが怖いで有名のホラー映画。
ずっと観たかったのが、やっとプライムに現れた。
ただのホラー映画じゃないことも薄っすら知っていたので特に身構えず鑑賞。

見始めて10分後、また自分の悪い癖が出る。
(この女優見たことある…誰だっけ、何で観たっけ…)
判明しないとエンドロールまで頭の半分はそれが占める。今回は無事エンドロール後まで。
結局、ITの大人バージョンのベバリーや、オデッセイ、インターステラーの人だった。


物語自体、そんなに、というかほぼ怖くない。耐性が付きまくった自分にはミステリーを観てるのと同じ感覚。
ホラー と一括りにするのがいけないのかもしれない。ホラー、ミステリー、ドラマ、ファミリー、、ジャンルはそれの混在版。



冒頭の、子供が描いたイラストのシーン、(これ重要なんだろうな)と思いつつ、すっかり忘れてエンディングに来てしまったので
(はぁ?それ棄てる?そんな勢いで?しかもお前…なんなんだお前も…めちゃくちゃモヤモヤする…嘘でしょ…)と一度は思ってしまった。
後から考察コメントを読んで物凄く納得がいった。
だからあんな感じであんな事…!なるほど。
個人的にはスッキリするラストで良かった。





/ここからネタバレありの感想/

ネズミを食べて血が滴る絵を、血を吐いてるように捉えていたので、(小さい子やとこんなことで死んでしまうんか)と思っていた。その前の狼に襲われる絵はすっかり忘れて。

リリーが時折、アクロバットな動きをしたり急に現れたり、外で寝たり、何より蛾を食べるのを見て
(こいつやばすぎでしょ。栄養状態どうなってんの。口の周りの鱗粉でバレるやろ…)と呑気に思っていた。
死に片足突っ込んでいるから、あんな行動しても大丈夫だったらしい。
蛾=MAMA でもあるので、それを食べることにより、より一層そっち側へ行ったのもあるかもしれない。


最後に、MAMAが本当の子供の骨を投げ棄てるシーンはギャグがと思った、一瞬。
そこに我が子が宿ってないとしても、器だったんだから棄てるなよ…と。
リリーも、あそこで叫ばなければ、、余計なことしやがって と思ったけど、リリーの正体とか色々考慮した上であの選択が一番良かったのかも。

それで、ホラー映画の男ってなんでこうも役立たずなんだろう。
父親も心中しようとしたクセに、「娘を助けてくれ」ってバカじゃねえの。元はお前のせいだよ。
この映画は、母と子、母性をテーマにしてるから仕方ないにしても、叔父は何の役にも立ってない…しっかりしろ。
本来赤の他人であるはずのアナベルが一緒に暮らしていくうちに芽生えた母性で子供たちを守ることが出来た事、そしていくら血が繋がっていようが父親や叔父は守りきれなかった事、という見方もできる。


本当の母親の霊も出てきて最後守る とか想像してたけど1ミリも出て来なかった。母親は普通に成仏してしまったん?

WIND RIVER(ウインド・リバー)

またも、サムネに惹かれて鑑賞。
「事実に基づく」とはあったけど、こんなに暗い話だとは。

ただし、ドキュメンタリーではなく事実に基づいて作られた"映画"なので理解もし易く、単なる映画としても観れる。
事実だからこそ淡々としているが、気怠くなく割とテンポ良く進むので飽きが来ない。
「この先どうなるの?!」なんて感情は浮かばないが、すっと物語が入ってくる。

事実だし暗いけど、胸糞悪くて眠れない とはならない。哀しみの受け止め方も勉強になる。


学がなくてもアメリカの闇の部分がよく分かる。これを観ると、アメリカは 自由の国 と謳うにはまだ程遠いのだ。
自分から見ると移民もネイティブも同じにしか見えない(そりゃ多少見た目は違うが)のに、何が原因でこんな差別が起こるんだろう と考える。そんな作品。




FBIの女の人、(この落ち窪んだ目どこかで見たよな)と頭の隅で思いながら観終わって、クレジットの「エリザベス・オルセン」でやっと気づいた。
ミシェルじゃん。
オルセン姉妹フルハウス以外の作品を初めて観た気がする。