𓅿情緒不安定OLの備忘録 ☄︎

映画、本、海外ドラマ、旅行 など

ニューヨーク旅行記〜METの巻〜

清水の舞台から飛び降りたせいか、ハイのままメトロポリタン美術館へ歩いて向かう。

5番街を真っ直ぐ歩けば左手にMETが見えるはずだが、行けども行けども辿り着かない。

良い加減この道にも飽きた頃、ようやく見えてきた。白いテント的なものがある。近付くと、そのテントがメットガラで使用するレッドカーペットを覆っているものだと判明した。凄すぎてまたドラマや何かを観ている気分になる。

出入口はテントが邪魔なせいもあり結構な混み具合だが、館内に入って仕舞えばそれほど混雑していない。これもシティパスで賄える。


全貌が掴めないので、とりあえず日本語マップを片手に近いエリアから見て回る。
この時は期間限定エリアらしき所で、ギター展をやっていた。楽器は好きだが、詳しくないので「このミュージシャンのこのギター」とあってもさっぱりピンと来ない。どんなジャンルであれ知識はあればあるほど良いのだ。こういう時の感動が何倍にもなる。

唯一、興奮したのはThe Beatlesのセット。

このエリアでさえかなりの時間を要した。そりゃあ、「ちゃんと見て回ると1日かかる」と言われる筈だ。


マップの読み方がイマイチ解らず右往左往しながら、とりあえず興味の湧く展示物があればふらふらうろうろと見て行く。

様々なジャンルの様々な時代の貴重なコレクションを観た筈だが、それほど記憶に残っていないのはやはり知識がなく、ガイドも無かったせいだろう。
「あ!見たことあるやつ!有名なやつ!」
というところまではいくのだか、その先が…


しかし、流石天下のMET。展示方法が非常に素敵だ。
貴族などが使用していたとみられる豪華な家具たちは、その当時の部屋を壁紙から照明まで忠実に再現し展示してある。
その一角に入ると、タイムスリップして貴族の部屋を覗き見ている感覚になった。



気の赴くままに歩いていると、5人ほどのグループが目に入った。確か、西洋絵画のどこかのエリアだったと思う。
その中に、ものすごく見覚えのある顔があった。
赤地に白の小花柄のワンピースにブロンドのボブ。

アナ・ウインターである。

一瞬時が止まり、混乱してその場を通り過ぎた。
そして、踵を返す。もう一度例の女性を見てみる。
目が合った。
この間に様々な考えを巡らせた。考えた結果、本人だと確信した。
だって、こんな派手なワンピに金髪のボブ、取り巻きみたいな女性も沢山付いて来ている。
それにここは、メトロポリタン美術館だ。明後日にはメットガラも開催される。逆にいて当然だ!くらいの気持ちになり、同時に興奮して汗をかいた。

それにしても、自分以外誰もアナをアナとして見ていなさそうで驚いた。気づいているけど知らないフリをしているのか、気づいてないのか、そもそも知らないのか。
そんな中で自分一人がアナをガン見しているので、アナもこちらを見る、目が合う。
なんだこのアジア人、と思っただろうな。ジロジロ見てごめんなさい。めちゃくちゃ素敵でした。



ミュージアムショップは、ときめく物が多すぎて大変困った。
まさか、シルク100%のスカーフまであるとは…しかも¥3,000-。勿論購入。
じいちゃん、ばあちゃん2人、お父さんのお土産もここで買った。

アメリカの小銭がさっぱり覚えられず、覚える気もなく、この日までほぼ使わなかったのでジャラジャラあった。有りったけの小銭を掌に出し、レジのおばさんに必要枚数取ってもらうことに…
入館の時にクーポンもセットになったいたらしく、少し割引もしてもらった。英語でペラペラ説明されても自分が「はぁ?」状態だったので全部おばさん主体で…非常に申し訳ない。ありがたい。



ざっくり大雑把に、迷いながらも一通り見て回った頃には2時を過ぎていた。この後行く予定の自然史博物館が5時閉館なので当初から急ぎ足だったつもりなのに…

ちなみに、現在地すら分からなくなり、3回スタッフへ尋ねた。
そして、密かに楽しみにしていた葛飾北斎ビッグウェーブは他国へ出張中であった。かなしい。